みんなのN響アワー|NHK交響楽団
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ある公演の日に……。
09:00 搬入開始朝9時、N響のトラックがホールの搬入口に入ってきた。コンサートで使用する楽器はもちろん、時には演奏時の椅子なども運ぶというトラックは、N響の場合、コンサートの構成にもよるが11tトラック1台と4tトラック1台の計2台が基本。中を覗くと、大きさや重さが異なるさまざまな形の楽器が入ったケースなどが隙間なく収められている。ステージスタッフたちにより荷物は後方手前からどんどん下ろされ、
もっとみる#9 A=Artist 楽員たるもの、日々アーティストの意識を持つべし。
楽員と指揮者との間を繋ぐ、コミュニケーションの橋渡し役。インスペクターは、弦楽器奏者から1名、管楽器奏者から1名が「楽員インスペクター」として選出されます。また事務局員が務める「チーフ・インスペクター」がおり、この3名が協力してリハーサルの現場をスムーズに動かすために楽員のスケジュールを調整したり、メンバーと指揮者のコミュニケーションの「橋渡し」をしたりするなどの業務を行います。僕は、10数年間イ
もっとみる#8 R=Rehearsal 十人十色のリハーサルが最高の演奏を生み出す。
リハーサルが始まるまでに。コンサートのスケジュールや演目が決まってから、実際の公演日までの期間は数ヶ月〜数年と、その公演内容によって違います。著名な指揮者や演奏者を海外から招聘する場合や、オペラのような大掛かりな公演の場合は、かなり早くから準備を始めていることも。リハーサルの準備は、まず使用する楽譜の出版社などを指揮者と確認することから始まります。どの楽譜を使うのかが決まると、練習1か月前までには
もっとみる#7 T=Ticket チケットを使いこなせばもっと楽しめる。
N響は年間どのくらいの公演をしているの?N響は、毎月かなりの数の公演を行っています。プロフィールには「年間120公演」とうたっており、単純計算で3日に1度の頻度となります。思い立ったときに、いつでも観られるのがN響コンサートなんです。
年間120公演のうち、54回が「定期公演」です。定期公演には「Aプログラム」「Bプログラム」「Cプログラム」の3種類があり、プログラムの内容もそれぞれ特徴がありま
#6 S=Sound 聴衆と演奏者、両者が感じる「いい音」がある。
「いい音」とは何か?子どもの頃からクラシック音楽が好きで、中学でサクソフォーンを、高校でオーボエを演奏したこともありました。プロになるほどの演奏力がないことは自分でもわかっていましたが、それでも「音楽に携わる仕事がしたい」と思って1977年に永田音響設計という音響設計事務所に入社しました。そこで手がけたサントリーホールは、東京初のクラシック音楽専用コンサートホールです。
それまで東京のコンサート
「100回目(?)のN響は、人の心を動かす姿勢を教えてくれた」|山本憲資さん(Sumally Founder & CEO)
永い時間をかけて、一流の音楽家たちが紡いできたもの。10年ほど前、30代に差し掛かったあたりから、クラシックのコンサートによく足を運ぶようになりました。それまでも時々は行ってはいたのですが「なんだかすごいな」と感じる程度でした。いつからかあらかじめ曲目を予習してから現地に行くようになり、よりクラシック音楽を愉しめるようになったんです。今では、多い時は週に複数回コンサートに足を運ぶことも。N響だけで
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